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“布で未来を動かす” PANECO®の『世界繊維資源循環圏構想』始動。

2025/05/16
PANECO パネコ 繊維リサイクル textile recycling

年間9,200万トンを超える衣類が、いまも世界中で廃棄されている。

その現実を変えるには、技術だけでも、想いだけでも足りない。

必要なのは、地域で循環し、地球全体をつなげる仕組み——

それがPANECO®の『世界繊維資源循環圏構想』です。

なぜ、繊維から社会を変えるのか

衣類は、最も身近な資源です。

しかしその多くは、消費されたのちに焼却・埋立処理され、再び社会に戻ることなく失われています。

大量生産・大量消費を支える一方で、繊維の循環インフラは、いまだ世界に存在していないのが現実です。

PANECO®の『世界繊維資源循環圏構想』は、この欠けた社会の歯車を補い、再設計するために生まれました。

地域循環 × 地球ネットワーク

本構想は、例えば世界を8つの地域に分け、それぞれを**「繊維資源循環圏」**として定義します。

  • 北米圏
  • 南米圏
  • EU圏(欧州)
  • アジア圏-1-
  • アジア圏-2-
  • オセアニア圏
  • 中東圏
  • アフリカ圏

各循環圏には、再資源化ハブが設置され、

その地域内で廃棄された繊維を**回収→再資源化→製品化→地域内で活用→回収→再資源化∞∞∞“地産地消型循環”**が行われます。

この分散型ネットワークを国際的に接続することで、素材の過不足・技術連携・デザインの越境展開といった要素も柔軟に補完できるグローバル・システムを構築します。

世界繊維資源循環圏構想 – 理念

衣類は、単なる消費財ではない。

それは、人・文化・経済をつなぐ「資源」である。

現在、世界では年間9,200万トンを超える衣類が廃棄されており、その多くが焼却や埋立てによって消失し、素材としての可能性も、そこに込められた労働や技術も、失われています。

**「世界繊維資源循環圏構想」**は、この現実に終止符を打つための、グローバルな再設計プロジェクトです。

本構想は、世界を地域ごとに複数の「繊維資源循環圏」として再編成し、それぞれに再生方法に応じた再資源化ハブ(生産拠点)を設置することで、地域内での廃棄繊維の再生と地産地消型の循環を実現します。

さらに、これらの循環圏を国際的なネットワークで結びつけることで、素材の過不足、技術連携、デザイン、流通などを柔軟に補完し合える、公平かつ持続可能な地球規模の循環モデルの確立を目指します。

私たちは、以下の3つの理念を中核に据えています。

1. 繊維を「資源」として再定義する

衣類・布は、役目を終えた瞬間から「次の価値を生み出す素材」としての可能性を持っています。

廃棄を“終わり”ではなく、“再生の起点”と捉える社会へと転換していきます。

2. 地域分散型ハブによる地産地消の循環圏を築く

世界各地に点在する繊維廃棄物を、それぞれの圏域内で最適な方法で最適なマテリアルに再資源化し、再び地域の中で活用・消費されるローカル循環の仕組みを構築します。

これはPANECO®が描く新しい社会インフラのかたちです。

3. 循環をつなぎ、次世代の社会基盤を築く

各地の循環圏をつなぐことで、情報・技術・素材・価値が交差し、繊維が衣類だけでなく、建材・家具・プロダクト・都市空間へと用途を広げていきます。

繊維は、未来の社会をかたちづくる「構成要素」になれるのです。

世界繊維資源循環圏構想は、衣類の未来を変えるのではなく、“未来を衣類から変える”ためのグローバル・アクションです。

“捨てる”ではなく、“つなぐ”こと。

“燃やす”のではなく、“活かす”こと。

“モノ”としての布ではなく、“社会を動かす素材”としての繊維へ。

私たちは、世界中の行政、組織、団体、企業、研究者、設計者、生活者とともに、循環する布でつくる、持続可能な世界の基盤を築いていきます。

いま、共に始めるという選択

この構想は、政府・企業・研究機関・市民社会が連携し、それぞれの立場から実行可能な形で参画できる**“開かれた構想”**です。

「衣類を通じて、地球の未来を支える。」

この共通のビジョンを携えて、いま世界中でつながる循環が動きはじめています。

あなたの関わりが、“未来を衣類から変える”力になります。

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資源循環型 繊維リサイクル PANECO®

https://paneco.tokyo