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『デニム de ミライ』のために製作された「PANECO®」

2022/03/29

伊勢丹の制服とユーズドデニムが素材に!
会場パネルがテーブルになる「デニム de ミライ」の循環型装飾プロジェクト

伊勢丹の制服とユーズドデニムが素材に!会場パネルがテーブルになる「デニム de ミライ」の循環型装飾プロジェクトのメイン画像

2022年3月23日(水)から伊勢丹新宿店で開催される「デニム de ミライ~Denim Project~」。プロモーションのメイン会場となる本館1階のザ・ステージも特別な装飾に彩られますが、本企画の立案者でもあるリ・スタイル バイヤーの神谷将太がこだわったのが「メッセージを感じられる空間」にすること。そんな想いをクリエーションで実現してくれるパートナーとして神谷が依頼したのがディレクション担当の<SKWAT/スクワット>でした。
ザ・ステージの装飾が最終的にはオリジナルチェアになるという初の試みにも、プロフェッショナルたちの強いこだわりがありました。

会場ディレクションはカルチャー発信拠点を仕掛けるSKWAT

「会場装飾にメッセージ性を込める」。そんな想いを共有できるクリエーターとして、神谷は<スクワット>以外は考えられなかったという。装飾パーツを再利用してサイドテーブルにするというのは「デニム de ミライ」らしいサステナブル発想だけでなく、「商品を販売した後にもコミュ二ケーションは続く」というメッセージを具現化した<スクワット>からの発案でした。

SKWATとは?

<スクワット>は都市の遊休施設を一時的に占有し、一般へ解放する運動として2019年に始動。現在では、物理的な空間のみならず、オンラインや公共電波にも範囲を拡大し、場づくりや発信活動に取り組んでいる。その手法は展示・出版・物販・レクチャーとさまざまだが、いずれも不完全なものから生じる価値の転換に焦点を当てて展開している。

空間を構築することだけを装飾の役割にしたくなかった〜中村 圭佑さん

スクワット 中村圭佑氏の画像

中村 圭佑1983年静岡県生まれ。DAIKEI MILLS、SKWAT代表。多摩美術大学環境デザイン学科非常勤講師。

デニム デ ミライのメイン会場ザ・ステージの装飾イメージ画像

今回「デニム de ミライ」のメイン会場となるザ・ステージのディレクションをされた<スクワット>の中村 圭佑さん。会場テーマについて「空間を構築している床壁(装飾)が、空間を構築するためだけの『資材』で終わるのではなく、別の機能をも持ち合わせた、そんな循環型の場を生み出したかった」と話します。

最終的に装飾を家具にするという発想を中村さん自身は斬新とは捉えておらず、「スクラップアンドビルドの虚しさを払拭するための必然の考え」だったとも。「モノの価値は一つではありません。アイデアがその数を決めるのです」という中村さん。「完成されたきらびやかな空間の良さとは別に、継続的な未完成な空間の良さも感じてもらえたら」と、自身が手がけたザ・ステージに込めた想いを語ってくれました。

ユーズドストックのデニム×伊勢丹の制服で生まれたWORKSTUDIOの再生ボード

ユーズドストックのデニム×伊勢丹の制服のイメージ画像

メッセージ性を込めたい、なおかつ環境にやさしいマテリアルでありたい。
それを実現してくれる装飾チームとして、神谷と<スクワット>が同時に思い浮かべたのが<ワークスタジオ>でした。衣料をリサイクルしてボードを生み出す<ワークスタジオ>のPANECO(R)にユーズドデニムを使用するのは当初からの構想。また、ブルー単色ではなく表情に奥行きを出したいということから、神谷のアイデアで廃棄予定の三越伊勢丹の制服を混ぜることに。<ワークスタジオ>のデザイナーの吉本裕有城さんがその想いを汲み取り、神谷も<スクワット>もイメージしていた通りのカラーが実現できました。

WORKSTUDIOとは?

「ファッションロス ゼロ」を掲げ、アパレル企業などから回収した廃棄衣料品を再利用したリサイクルボードのPANECO(R)を手がけるデザイン会社。ファッションを原料としたボードは表情も豊かであり独特で、オフィスの内装としてもおしゃれな空間を演出しています。

原料の90%以上が繊維のPANECO(R)ができるまで

PANECOができるまで 仕分け画像

まずはボタンやファスナーを仕分けます。通常は素材や色味を分けることなくすべて混ぜて作ります。

PANECOができるまで 粉砕画像

服を粗く裁断し、そこからさらに専用の機械で粉砕。まるで粉のように、綿のように細かくなったものは「反毛」と呼ばれます。

PANECOができるまで 反毛画像

反毛が約100kgで、PANECO(R)の約20枚分の原料にあたります。約100kgの反毛にはTシャツ約500枚が必要に。

「デニム de ミライ」のために製作されたPANECO(R)

デニム デ ミライのために製作されたPANECOの画像

「PANECO(R)は役割を終えたとしても、粉砕してプレスし直せばもう一度よみがえります。「リサイクルによって生まれたPANECO(R)を廃棄したら意味がない」というのは<ワークスタジオ>がお伝えしていることなので、今回の装飾だけで終わらせたくないという伊勢丹新宿店さんと<スクワット>さんの想いにはとても共感できました。使用したのはデニム200kg、制服600kgですが、全員がイメージしていた深く濃く、おしゃれなグレーが表現できて会心の出来だと思っています。」(吉本 裕有城さん)

オリジナル家具の受注のたびにザ・ステージが姿を変えていく

デニム デ ミライのメイン会場ザ・ステージの装飾イメージ画像
会場から抜き出されたサイドテーブルのパーツ画像

<スクワット>がデザインした装飾ボードを再利用したサイドテーブルは、2022年3月26日(水)から販売。ザ・ステージで注文を受け付けるたびに、原料となるボードが会場装飾から抜き出され、その場でお渡し。釘やネジを必要としない組み立て式です。今日と明日では表情が異なるザ・ステージを目にすれば、「再利用」のリアルを体感できるはずです。

  • サイドテーブル35,200円※会場の壁面より取り外して販売いたします。※取扱い:伊勢丹新宿店

伊勢丹の制服とユーズドデニムが素材に!会場パネルがテーブルになる「デニム de ミライ」の循環型装飾プロジェクト | feature | 三越伊勢丹オンラインストア【公式】 (mistore.jp)

繊維リサイクル「PANECO®」

https://paneco.tokyo

お問い合わせ

https://paneco.tokyo/contact/

SFGs:Sustainable Fashion Goals(持続可能な ファッションの目標)

https://www.paneco-sustainable-fashion-goals.com